台湾の友人から贈り物が届いた。
人参は体の弱い私を気遣って、カラフルな美しい袋に入った様々なお茶は、台湾茶が大好きな私のため。
ありがたい。本当にありがたい。
人に何かをプレゼントするというのは、大変難しいことである。でも、彼のように「これを先生にどうしても届けたい」という
心からのプレゼントには金額の大小にかかわらず、本当に心を動かされる。
郵便局へ行って、パッキングして、住所を書いて送る・・・
ともすれば時代はデジタルでリモートで、人間関係が希薄になりがちなこの時代に、
わざわざこんなめんどくさいことをしてまで、相手に喜んでもらおうとする、
そんな彼の人格形成はやはり家庭環境に由来するように思う。
彼は、ご両親に愛されお兄さんにも叔母さんにも愛され、そして昨年他界なさったお爺さんにも愛されていた。
彼は日本人よりもきちんと時間を守り、友人達との時間も大切にしている。
この真面目さと優しさを持つ彼は、いつも私に台湾の情報をシェアしてくれる。
電車が 大・大・大好きな私のために
台中に遊びに行けば行ったで、
何かおいしい食べ物の情報を見つければ、
そしてお爺さんのお墓参りに苗栗へ行けば、
というようにたくさんの台湾の情報を届けてくれるのである。
日本語を教える日本語の先生としての私と日本語を勉強している彼は、もちろん先生と生徒の関係であるが
今はそれを超えた大切な友人という存在にあると思う。
これは不思議な話であるが、2020年2月来日していた彼と食事をしていた私達の所に
お爺さんが亡くなったという悲しい知らせが届いた。
でも、彼のご家族は今すぐ帰って来いというのではなく、あと2,3日なら待てるから
日本の旅行を楽しんで帰るようにと言ってくれたのだ。
食後、私の運転で横浜スタジアムを通る時、私も彼も彼のお爺さんが今私の車に乗って
横浜観光を楽しんでいるような不思議な気がしたのだ。
彼と本当に親しくなったのは、それからかもしれない。
彼のお爺さんは横浜の夜景を楽しんでくれたかなぁ・・だといいけど。
人生において、『大切な友達』と言える存在の人に出会うことはそんなにたやすいことではない。
今は、彼のような『大切な友達』に出会えたことを神様と彼のお爺さんにとても感謝している。