世界の何だコレ!?ミステリー

不思議な能力を持つ犬

神奈川県のとある特別養護老人ホーム(とくべつようごろうじんほーむ)に、不思議な能力を持つ犬がいるという。

この犬の名前は文福(ぶんぷく)くん、推定(すいてい)14歳。不思議な力を持ち、奇跡(きせき)の犬と呼ばれているそう。

それは、今から10年ほど前(2014年)に始まった。
文福君(当時推定(とうじすいてい)4歳)は、普段は活発(かっぱつ)に動き回るのに、ある日突然、ある入居者さんの部屋の前から、動かなくなった。

介護士さんのお話によると、お部屋の(ある入居者の)扉(とびら)の前にずっと座って、しかも長い時間動かないのだそうだ。老人ホームのスタッフさんたちは
全員不思議に思っていたが、文福君は、約二日後、その入居者さんのお部屋に入ると片隅に座り、今度は入居者さんを見つめ始めた。
そこを通りかかった老人ホームの理事長は、その光景を見て
「いつもはすぐに入居者さんに駆け寄るのにどうしたんだ?文福?」と思ったそう。 すると、文福君は眠っている入居者さんのベッドに登り、なぜか顔をぺろぺろ舐め始めた。
さらに介護士さんの証言では、文福君が顔を舐めたその後に、その入居者さんは、静かに息を引き取った・・というようなことがあり、これが奇跡の始まりだった。

その後も、文福君は、死期が迫った入居さんが居ると、その方のベッドに登って顔を舐めるということが何度も続き、老人ホームのスタッフさん達は、
なぜかわからないが文福君には、人の死期がわかるのではないかと思ったのだそうです。
家族と離れて暮らす老人ホームの入居者さん達。もし、突然亡くなってしまったら、ご家族と最後のお別れもできないままになります。
でも、文福君のこの不思議な行動で、老人ホームのスタッフさん達は、ご家族と連絡を取ることができ、最後のお別れもすることができたと皆さん文福君に
感謝をしているのだそうです。

さらに、こんなこともありました。

今から10年ほど前、認知症を患う田中さんが入居してきたときは、息子さんの名前はおろか、自分の名前すらわからない状態で、スタッフさん達が何を話しかけても無反応な状態でした。
でも、入居して5日目、文福君が近づくと、田中さんは 「タロー」と声をかけ笑顔を見せ文福君と遊ぶようになりました。
そして入居後7日目、息子のたかしさんが面会に来ると、たかしさんは無表情だった母が文福君をタローと呼びながら笑顔をみせて遊ぶ姿を見て驚きました。
タローというのは、田中さんが昔飼っていた犬の名前なんだそうです。文福くんは違う名前で呼ばれても、田中さんとうれしそうに遊び続けました。

すると1か月後、面会に訪れた息子のたかしさんに対し、田中さんは「たかし、来てくれたの?」と声をかけました。
認知症は現在の医学では治す方法が無く、少しでも症状を遅らせるという治療しかできていないのが現状です。
お母さんが認知症になってしまって、自分のこともわからなくなってから、息子さんは、もう元のようにお母さんが自分を認識することはないだろうと
あきらめていました。 それが文福くんのおかげで、名前を呼んでくれた・・・たかしさんの喜びは言葉では言いようがありません。
そのころには、田中さんは文福君を正しい名前で認識し、「タロー」ではなく「文福」と呼んでいました。

医学的には解明されていないけど、死期が近くなると人の体臭が変化するのだそうです。もしかしたら文福君はその臭いを敏感に感じ取って
遠くへ旅立つ人を自分なりにお見送りしているのかもしれません。

それに加えて、文福君の年齢が推定(すいてい)なのは、文福君は殺処分(さつしょぶん)間近(まぢか)の保護犬(ほごいぬ)だったそうです。
収容施設で壁一枚の向こうには、仲間が殺されていく部屋があり、一匹、また一匹と居なくなってしまう。きっとどんなに怖かったことでしょう。
そんな思いをしているからこそ、自分を助けてくれた人間達に少しばかりの恩返しをしているのかもしれません。

犬や猫に限らず、動物には不思議な力がありますよね。

街路樹にはなぜイチョウの木が多いのか?

次のミステリーは皆さんの大好きな黄色い葉っぱ、イチョウに関するミステリーです。
これは、ある東大生からの疑問でした。 なぜ、日本の街路樹にはイチョウの木が多いのか?

居酒屋で食べたことがある人もいるかもしれまんが、銀杏(いちょう)の木には銀杏(ぎんなん)が成り、それが落ちると異臭(いしゅう)を放ち、臭くてその掃除が大変なのです。
食べればおいしい銀杏(ぎんなん)。

実は、銀杏の木といっても大きく分けて2種類、オスとメスがあり、臭い銀杏の実をつけるのは雌(メス)なんだそうで、だから最近はオスの銀杏を街路樹として植えることが多いといいます。
オスとメスの銀杏は銀杏の実をつけるかどうかだけでなく葉っぱも違っています。


真ん中に切れ込みがあるのがオス(つまり臭くないほう)、大きくスカートのような形をしているのがメスです。

では、なぜ、そうまでして銀杏を街路樹に使うのかというと、切っても切ってもまた芽を出すとかメンテナンスが簡単というだけでなく、そこには大きな理由がありました。

銀杏の木は元々水分を多く含み、他の木に比べて燃えにくい性質があります。 だから東京大空襲(とうきょうだいくうしゅう: Bobing of Tokyo: 東京大轟炸)や、関東大震災(かんとうだいしんさい:關東大震災:the Great Kanto earthquake )で、東京一面焼け野原(やけのはら)になったときも、浅草の浅草寺(せんそうじ)は、火災を免(まぬが)れました。それは、浅草寺の作りに原因があったそうで、大きな広場を囲むように植えられていた銀杏の街路樹が、浅草寺と東京の人々を火災から守ったのだそうです。

これから、秋になり、銀杏の木を見るとすこし見方が変わりそうな気がします。私達を火災から守ってくれる銀杏の木を大切にしたいと思います。

この番組は、フジテレビで2024年1月17日に放送された番組です。 私はテレビを見ないのでTverで見ました。
日本で暮らしている皆さんは、もしもテレビがなくても、tverを使えば、NHK以外の殆どのテレビ番組を無料で視聴できます。見られるのは放送後1週間程度なので、ドラマなどは、最新話しか見られませんが
それでもドラマに限らずニュースやバラエティ番組など、皆さんの日本語の勉強に役に立つ番組がそろっています。一度試してみてくださいね。
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